今日は、少し前からよく聞くようになったワード、「毒親」についてまとめます。
①そもそも親が子に与える影響はどのくらい?
②実際のところ、毒になる親とはどんな親なのか?
③うまくいかないこと全てを親のせいにしていない?
④自分の力で未来を変えていって欲しい。
メンタリストdaigoさんの動画をヒントにまとめました。
③は現在「毒親」に悩む人からするときつい表現に感じるかもしれませんが、決して「毒親」に悩む人を否定する意図はないことをご理解ください。
また、この記事での「毒親」は明らかな虐待ケースは含みませんことをご了承ください。
Contents
①毒親はどれほど性格形成に影響するのか?
性格を形成するにおいて重要な3つの要因を見ていきます。
①遺伝要因 約50%
⇒変えようが無い要因。見た目などの身体的要因は約7割遺伝、性格的要因は約4割しか遺伝しない。
②友人からの影響 40%強
⇒自分で選べる。変えていける。
③ 親からの影響6〜8%
⇒意外と少ない。
こうして見てみると、変えようのない部分は大きいですが、
親に影響される部分は意外と少ない
ですし、②の友人関係は自分で選択可能な部分ですよね。
②毒親かどうか判断する唯一のポイントを知る
「毒親」というワードが一人歩きしている感があり、ネガティブな印象のあった親を全て「毒親」と表現していないか気になります。
そう感じるのはもちろん自由ですが、
「”毒親”に育てられたから、私はこんな性格で、人付き合いも仕事も夢も何もかもうまくいかない」
と思いこんでしまうなら大変もったいないことです。
毒親か否かを判断するポイントは1つ。
心理コントロール傾向が高いかどうか
です。
「罪悪感」や「恥」などのネガティブな感情に訴えかけて子どもをコントロールすることを「心理コントロール」と言います。
ただ、心理コントロールが数回あったレベルなら毒親とは言い難く、
心理コントロールの「頻度が高い」ことも条件です。
人前で
「この子は頭が悪いから」
「多額の学費をかけたのに」
「○○ちゃんは可愛いけど、うちの子は」
等と、能力や容姿などをおとしめるようなことを言います。
ネガティブなことを直接的ではなく、「間接的に伝えてくる」のもポイントです。
③毒親とは言えない子どものコントロール方法
「成績が悪い。勉強しなさい」
「家事を手伝わないならお小遣いをやらない」
などと、直接的に怒る場合は毒になる親ではありません。
「命令する」形で子どもをコントロールするタイプはその時は確かに不快で嫌な気持ちにさせられますが、長期的には子どもの精神面に影響は無いようです。
このようなやり方で子どもを動かすことを「行動コントロール」と言います。
これに思い当たる人は、毒親と認識していたけれど実は思い込みだったかもしれません。
④毒親に育てられると「愛着スタイル」に支障が出る
「愛着スタイル」は、人が人間関係を結ぶ際に見られる心理的な傾向のことです。
4つの愛着スタイル(型)に分類されます。
(A)安定型 全体の60%
自分は自分、人は人。良い距離間で人と交流できる。バランスのとれた人間関係を継続できる。
(B)不安型 全体の10%
自分に自信が無い。相手に嫌われるのが恐怖。熱しやすく冷めやすい。1人でいるのが苦手。
(C)回避型 全体の15%
人を頼れない。人間関係を避ける。距離感が遠い。人と親密な関係を求めない。引っ込み思案。
(D)未解決型 全体の15%
A、B、Cの入り混じった無秩序な傾向。Cの特徴である対人関係の回避と同時に、正反対のBの特徴である人への執着を見せる等。
毒親育ちの人は愛着形成がうまくいかず、B、C、Dの割合が多くなる傾向にあります。
⑤毒親に育てられ、大人になって苦しんでいる方への処方箋。
「神経症的傾向」を改善することが愛着スタイルの改善につながります。
①何か困難なことがあった時に敏感に反応しがち。
②自分の感情がコントロール困難。
③ストレスの解消が下手である。
④不安になりやすい。
⑤怒りっぽい、イライラしやすい。
⑥抑うつ的になりやすい。
不安型、回避型⇒安定型へ
神経症傾向を改善するには、瞑想をする(マインドフルネス)、運動習慣をもつ、体格を変える(明らかに変わったと言われるほど)、友人を変えるなどの方法があります。
⑥「愛着スタイル診断テスト」で自分の傾向を知ろう
A〜Dの要素が混ざることもあります。
こちらで傾向を確認してみてください。
参考:愛着スタイル診断テスト
私もやってみました。
A 安定型愛着スコア 13
B 不安型愛着スコア 16
C 回避型愛着スコア 18
D 未解決型愛着スコア 0
私の場合、母親と父親に対する評価が異なるので、迷う質問がいくつかありました。
なので、参考程度ですが、不安や回避のスコアがやや高めでした。
「外傷後の成長」
今30代の人は100歳まで生きる可能性が高い時代です。
今は有名な話ですが、daigoさんは親の愛情には恵まれました一方、小学校〜中学校時代にかけて長い間いじめにあっていました。
「今後もずっとこんな人生なんだろうな」
と考えていたのを
「たかだか数年間のネガティブな期間によって今後の人生全てを台無しにするのはもったいない」
と思い直したそうです。
10数年の過去のことでこの先の何十年もの未来をつぶすのはもったいない。
未来は自分自身で作る、作れるものだと思います。
定義通りの毒親の管理下に「現在」いる人には受け入れがたい内容だとは思います。
現在進行形の問題の渦中にいる人は、
まずはできる限り親と距離を取ること。
逃げ場、安心できる居場所を作ること。
物理的に離れられたなら、自身の愛着スタイルを認識し、改善し、叶えたい人生を叶えて欲しいです。
「外傷後の成長」、「ポストトラウマティックグロース」と言って、ネガティブな経験を成長の糧にするという捉え方もあります。
私も毒親とはまた違いますが、しんどい時期を経験した者の一人です。
気分の波があるので、ずっとこの考えを持ち続けられるかは分かりませんが、いつか必ず、しんどかった経験を糧にして、成長したい、社会に貢献できる人間になりたいと思っています。