初めまして、兵庫県三田市「さくらこころのクリニック」院長の南中さくらです。
近年、「心の病気」「精神疾患」について、耳にする機会が以前より増えたと感じる人は多いでしょう。
H29年の厚生労働省の調査では、精神疾患で医療機関にかかった人は、なんと422万人超という結果でした。
およそ30人に1人が、心の病気で通院や入院をしているわけですね。
様々な事情から医療機関を受診できていない人たちを含めると、さらに大きな数字になると推測されます。
①病気にかかる人が増えた
②診断基準の変化で病気と診断される人が増えた
③病気や障害の知識が広まり、自身や周囲が気づいて受診するようになった
④受診することへのハードルが下がって受診する人が増えた
②~④の要因はもちろんありますが、産業構造や働き方の変化、生活リズムの変化、運動習慣や食習慣の変化、スマホ・SNSによる娯楽や人間関係の変化、自分と他者を容易に比較できるようになったなどの背景も心の不調の増加に影響していると感じます。
さて、心の病気についてのよくある誤解があります。
「うつ病などは弱い人がなる病気」
「病気ではなくて気の持ちよう」
こういったことを周囲から言われたり、もしくはご自身でもそう思って悩むことがあります。
心の病気は、遺伝的な要因や、育った環境・経験からのものの見方の偏りなどが発症に影響しますが、どんな人でも、一見タフに見える人も、誰でもかかる病気です。
また、心の病気はちょっとした「日常の悩みや落ち込み」とは異なり、非常に苦しく、社会生活や人間関係に支障が出るレベルのものです。
「私が弱いせいでこうなったんだ」
「あの時○○しておけばこんなことにはならなかった」
などと自分を責めず、回復のために必要なことにコツコツと取り組んでいくことが必要です。
精神科・心療内科というと、「どんなところなのか不安」「できれば行きたくない」など、ネガティブな印象を持たれがちです。
そのために、心の不調を自覚しながらも、困難を一人で抱え込み、つらい日々に耐えている人も多いと思います。
心の病気も身体の病気と同じで、さらなる悪化を招かないため、また、長期化しないために、できるだけ早く手を打つことが大切です。
当院は白をベースとした明るい内装と、スタッフの笑顔・細やかな対応により、穏やかで優しい空間づくりを心がけています。
今つらい思いをしているあなたが、自分らしい日々を取り戻せるようお手伝いをしていきますので、不調が続く方はご相談ください。
「勇気を出して行ってみてよかった」と言っていただけるように、また、あなたにとって「安心できる居場所のひとつ」になれるように、精一杯やっていきます。