双極症(双極性障害)100の質問

双極性障害の人はバリバリ働けない?向いている職業は?オススメの働き方は?

精神科医・さくら(@sakura_tnh)です。自身の知識と経験を活かし、人をワンランク上の健康レベルに底上げ=幸せにすることを目指しています。

「双極性障害についての100の質問」企画、第30回目です。

今回のご質問は、

「双極性障害の人はバリバリ働けない?向いている職業は?オススメの働き方は?」

です(・∀・)

以下、質問者さんからのメッセージです。

当方、27歳のコンサルタント(休職中)で、双極性障害II型です。

職業選択について、主治医にコンサルタントのような激務の仕事は避けた方が良いと言われました。現在、うつ状態というのもあり、復職後に安定して働けるイメージが持てません。

主治医に双極性障害にはどんな仕事の人が多いか伺うと、教授、作家、政治家、芸能人、起業家、サラリーマンなら事務系の軽めの仕事などとおっしゃっていました。私としては今後もバリバリ働きたいのですが、サラリーマンで安定してバリバリ働くには比較的難しいと考えた方が良いでしょうか。

サラリーマンを続けて休職を繰り返して自尊心を傷つけるなら、いっそペースを適度に抑えた起業をした方が良いかと思い始めています…。(学生時代に起業経験があるのですが、かなりハードに働いて事業が伸びてきたところで鬱状態になりやめた経験があります…)

質問文を拝見して気になったのは、どんな職業の人が多いかについて、主治医が「教授、作家、政治家、芸能人、起業家」などと述べている点です。

双極性障害の人に芸術的センスや創造力があることは以前から指摘されてはいますが、双極性障害で働いている人のほとんどがこれらの仕事に該当しない方だと思いますので、「該当していない」と気にされないでくださいね。

また、この文脈で「教授、作家、政治家、芸能人、起業家」を目指すように推奨されているわけではないと思いますので、その点もご注意くださいね。
(質問者さんがそのような能力・魅力に溢れた方なのかもしれませんが^^)

では、双極性障害と職業選択について見ていきましょう。

気分の波が十分コントロールされるなら

質問者さんは、まだ治療が始まって間もない方のようです。

薬物治療と日常生活の心がけや早期の対処により、通常気分に近い状態でコントロールできる可能性は十分にあります

Ⅱ型の方なので、軽躁状態にとどまることも、仕事をする上では致命的にはなりにくい点です。
(もちろん、仕事上で全くトラブルにならない、本人に苦悩は無いという意味ではありません)

双極性障害を抱えながらバリバリ働いている人も、もちろんおられます。

ここで「バリバリ働いている」という実態を想像してみますが、それには大きく3パターンあるかと思います。

・気分のコントロールが非常にうまくいっており、常にバリバリ働いている。

・時折気分の波が仕事に影響するので、周囲に配慮をしてもらいながらも安定期を中心にバリバリ働いている。

・気分エピソードの頻度が少なく、またその程度も軽度のため、バリバリ働けている。

いずれも「バリバリ働いている」と言えるのではないでしょうか?

この問いの答えは、質問者さんがどの「バリバリ」を想定しているかにもよると感じました。
(「病状」と目指す「バリバリ」によって助言は変わる)

特定の「この職業」ということより大事なこと

コンサルタントの仕事のリアルなところを存じ上げませんが、例えば「医師」という職業では、その中に診療科が多数あり、働き方も勤務医もいれば開業医もおり、または製薬会社に勤めたり、研究や教育の分野で働いている人もいるわけです。

週に4日はA病院で勤め、週に1日はB病院で勤めるような形の医師もいます。

勤務日数や時間も、週2日だけ働いているような人もおり、多様です。

当たり前ですが、医師も精神疾患にかかることはあり、そのために、診療科や働き方を体調に合ったものに変えることがあります。

深夜まで及ぶ手術があるような科であれば転科したり、同じ科でも外来メインの仕事に移ることがあります。

コンサルタントの仕事も同様に、質問者さんが直近で働いていたカタチ以外にも、働き方が多数あるはずです。

よって、「双極性障害にはこの仕事が向いている」と断言できる職業は無く、下記のような点から仕事を決めていくとよいと思われます。

①本人の職歴、元々の能力や資質、性格を鑑みて適する仕事、やりたい仕事を選ぶ

②「ある職業」のうちのいくつもある「働き方」をじっくり検討する

③体力も自信も喪失したところからのスタートであれば、単純作業など、理想の仕事ではなくとも負荷の少ない仕事を選ぶ

適した仕事を検討することはほどほどに

病気の有無に関係なく、例えば、高校や大学を卒業時し就活をする際にはどんな仕事をすべきか悩みますよね。

ただ、そこで100時間かけて悩んでも、1,000時間かけて悩んでも、その仕事が向いているかどうか、やりがいを持てるかどうかは、トライしてみないと分からないことです。

同様に、双極性障害であると判明したからと言って、適する仕事が何かを悩み続けるくらいなら、まず興味のある仕事を試してみるといいでしょう。

病気のことを全く考えずに決めることは勧められませんので、下記のことを考慮してトライしてほしいと思います。

可能であれば推奨される仕事・働き方

どんな仕事であったとしても、気分の波・調子によって仕事量や勤務時間、仕事場(会社or在宅など)が調整できるような職場であれば、それは理想的です。

比較的落ち着いていても、気分の波が持続する場合は、軽躁寄りの状態とうつ寄りの状態での作業能力や意欲には差が出るものです。

これに配慮してもらえる職場環境であれば最高です。
(職場によってはオープンであることが前提になります)

本人の能力によっては、起業や、モノづくり・書き物などをする在宅ワーカー・個人事業主などが勧められる場合があります。

やはり、気分レベルによって、自身の裁量で仕事量や時間を調節できるメリットがあるからです。
(一方で、収入が不安定になったり、人を雇うストレス、1人で仕事をするストレスを感じるデメリットもあるでしょう)

避けた方がいい仕事・働き方

一方で、「避けた方がいい職業・働き方」はいくつかあります。

下記の過去記事でも触れましたが、以下のような仕事・働き方は気分安定のためには回避した方が無難です。

参考:双極性障害の人が働く際に、会社に配慮してほしい7つのポイントとは?

①非常にストレスが大きい(心理的or身体的)

②仕事量や心的な負荷に大きな波がある

③営業職など、無理にテンションをあげる必要がある仕事

④交代勤務など生活リズムを乱す仕事・働き方

双極性障害の波をうまく乗りこなして、上記のような仕事でも支障なく継続できる人もいるでしょうから、「回避した方が無難」という表現に留めますが、基本的には難しいと認識しておくべきでしょう。

当然ながら、健康な人でも病気を発症するようなブラックな仕事・会社は「絶対に」避けましょう

まずは、この無難な選択肢から仕事を始めていき、もし経過が非常に良好であれば、上記のような仕事・働き方にトライしていくことは可能性としてはアリだと思います。

その際は、軽躁・躁状態から「もっともっとできる」と考えていないか、主治医や家族から客観的な意見はもらうようにしておきましょう。

まとめ

「双極人」すべてに共通したオススメの仕事は無いです。

あなたの志向に合った仕事を、その働き方(時間や日数)は十分検討し、細分化された仕事内容のうち今の自分に適した仕事を選ぶことをオススメします。

質問者さんはうつ病エピソードの最中のようですから、「気分エピソード中は重大な決断をしない」原則には従ってください。

まずは通常気分モードに落ち着くことを目指してくださいね(^_-)-☆

以上、「双極性障害の人はバリバリ働けない?向いている職業は?オススメの働き方は?」について解説してみました(‘◇’)ゞ

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